WORK STYLE 04ワークスタイル 04【海外からの部品調達】
提案から量産に至るまでの幾多の試練や困難も、
手掛けた部品が搭載され、世に出る瞬間に報われる。
K.K.グローバル営業部第2グループ 主事
2013年入社 前職は商社での窓口業務勤務
2013年入社 前職は商社での窓口業務勤務

驚きと感動を与えてくれた電気製品に憧れて、日本への留学を決めた。
私が一番最初にこの手で触れた日本製品は、携帯型の音楽プレイヤーでした。インターネットも普及していなかった時代で情報も限られていて、あそこまで小さな電気製品を知ったのは人生で初めてでした。「こんなにすばらしいものが世の中にあるのか!」と、その時の衝撃と感動は今でも忘れられません。また、当時の中国では日本に対して経済や技術が非常に発達した国といったイメージがあり、迷わず日本に留学することを決めました。前職の商社では、工場の生産ラインで使用される治具や消耗品の販売、設備のメンテナンス対応の窓口業務などを担当していましたが、転職活動中に海外展開に力を入れている水戸工業の存在を知り、「ここでなら私の母国語である中国語を生かせるのでは」と応募しました。面接では会社の事業内容に加え、会長が社員一人ひとりの成長を大切にし、挑戦を応援してくれる雰囲気を持っているところに魅力を感じ、このような環境なら自分もさらに成長できると確信し、入社を決めました。

お客様が必要とする車載部品を、世界中のサプライヤーから調達します。
グローバル営業部は、日本を代表する乗用車メーカー、トラックメーカー、建設機械メーカーをお客様として、車載部品と呼ばれる車載工具、加工部品、機能部品などを提供しています。私が担当しているのは大手建設機械メーカーとその関連企業で、商材としては車載部品を取り扱っています。入社して最初の2年間は営業のサポート業務を担当し、日本国内だけでなく海外へも足を運びながら、車載部品のサプライヤーの調査や製造現場の確認、価格交渉などを通じて商品知識を増やしていきました。2015年からは念願の営業担当となり、お客様の調達部門や設計部門と深い関係を築きながら、ニーズに応えた品質と性能をもった新規製品の提案、受注拡大に取り組んでいます。技術的な知識が必要となった場合は自ら学習することはもちろんですが、社内のエンジニアやお客様、協力工場や仕入れ先のサプライヤーといった周りの方々にも教えを請い、多くのことを学んでいます。

営業になってすぐ、商材に対する知識や経験の不足から大きな失敗を経験する。
ここで私の失敗談をお話します。営業を担当するようになってすぐ、功を焦った私は原価低減を狙って車載工具の一部を国内から海外のメーカーへ転注することをお客様に提案しました。もちろん、新しい海外のサプライヤーはヨーロッパやアメリカとの取引ですでに何十年もの実績があるメーカーで、取引は順調に進む計画でした。しかし、当時の私は車載工具に対する知識や経験がまだまだ足りず、新しいサプライヤーと品質の管理基準を細部まで詰めることなく商談を進めてしまいました。最終的には社内の関係部署からの多大なサポートとサプライヤー自身の努力によって生産工程は改善され、品質の良い車載工具を提供することができたのですが、お客様が求める品質基準に合わせるための検査と評価試験に想定外の時間とリソースを費やすことになりました。この経験によって、新規の取引先とは周到に試験の基準や方法を共有し、お互いの協力体制を構築しておくことの必要性を痛感しました。

提案した部品が実際に搭載され、世の中に出る瞬間の達成感は格別のもの。
車載部品の世界では提案してから採用まで、2年から3年の時間がかかる場合があります。そのため、営業担当者には新しい提案に挑戦するチャレンジ精神と、提案してから採用が決定するまで根気よくフォローを続ける粘り強さの両方が求められます。そしてお客様に提案した部品が採用されることになれば、試作段階での改善や調整を経て量産化まですべてのプロセスに関与していきます。だからこそ、自分の携わった部品が実際の大型建設機械に搭載され、世の中に出る瞬間の達成感は格別です。当初は日本の会社で2年くらい経験を積んだら帰国しようと思っていた私ですが、もう少し日本語がうまくなってからと考えているうちに仕事が面白くなり、日本での生活もずいぶんと長くなってしまいました。これからは、お客様に対して今まで以上に多くの情報を収集し、業界の動向や新たな技術の導入など、最新の知識を取り入れた提案ができるようにしたいと思い、遅ればせながら英語の勉強にも力を入れたいと思います。水戸工業は、チャレンジに対して積極的に応えてくれる会社です。新しいことに挑戦し、成長を遂げたいと考えている方にとって、非常に環境が整っている会社です。ぜひ、多くの方にこの仕事の面白さを体験して欲しいと思います。
